2018年10月28日 (日)

ご無沙汰しております

とても久しぶりな更新です。

ここ5年ほど色々なことがありました。ネットでの拠点はTwitterやFacebookが主になったため、すっかりブログはお留守になってしまいました。
仕事も言語聴覚士の仕事の他に夫が設立した会社の事務を3年ほどしており、約1年前ようやくそこから開放されたと思ったら、出版の仕事で次々原稿を書いたり、講演であちこち出向き、その合間に実家へ年老いた両親の様子を見に出かける、という状況が続いています。
更新を中断していた間に多くの当事者の方たちが世の中で発言するようになり、時の流れの早さに驚く日々です。随分情報も多くなり、選択肢も増えたな、と感じていますが、このところネットなどで挙げられている話とはまた違う角度で新たな問題を感じることも増えてきました。
改めて発達障害のコミュニケーションや世界の捉え方について長文を書いていきたい、という欲求がムクムクと湧いてきたのでそろそろどこかに自分のコンテンツを作りたい、と考えております(仕事柄職務上の秘密もありますので、当然そのあたりは十分配慮した上でのことですが)。
取り急ぎこちらのブログタイトルを『アスペルガーの館 番外編』と変更し、少しずつ内容をまとめていけたら、と思います。

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2013年4月 1日 (月)

新年度スタート!+メディア情報

すっかり更新が滞ってしまっていますが、TwitterやFacebookなどをフラフラしているので見つけたらチェックしてみてください。
(最近ネットは主にTwitterに生息していますアカウントはcoachmurakamiです)。

今日から新年度ですが、3月末に仕事の依頼が一気にきて今年度は色んなことをすることになりそうです。
守秘義務もあるのであまり詳細が書けないこともありますが、講演などは主催者からのOKが出たらこのブログの他Twitterやアスペルガーの館の掲示板などでお知らせします。

4月2日は国連が定めた世界自閉症啓発デーで、それに合わせて厚労省は4月2日〜8日を発達障害啓発週間と定めています。

NHK教育の福祉番組「ハートネットTV」も今月は子どもの発達障害を特集します。
http://www.nhk.or.jp/heart-net/

4月3日(水)の「大人になった私たち」4月8日(月)の「Q&A」に出演することになりました。
それぞれの番組案内はこちらです。

http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/calendar/2013-04/03.html
http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/calendar/2013-04/08.html

また、前年度のことですが3月に埼玉県から出た啓発冊子の作成協力をしました。
青年期・成人期の発達障害者のサポートブックです。
埼玉県福祉政策課で配布の他、ホームページからデータをダウンロードもできます。
http://www.pref.saitama.lg.jp/site/hattatu/support-book.html

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2012年7月 1日 (日)

7月2日(月)あさイチ出演します

お陰様であちこちでご紹介いただき、明日NHK総合のあさイチにVTR出演することになりました。テーマは発達障害で、日常生活や夫とのコミュニケーションについての工夫について紹介されるとのことです。スタジオゲストは昭和大の加藤先生の予定だそうです。

私達が出るのは日常生活を送る上でどんな問題が生じ、それをどうやって対応しながら暮らしていくかといったことを家の中の様子やコミュニケーションの工夫などを紹介するシーンです。

放送は明日の8:15〜の予定です。私たち夫婦が出るのは5分ほどですが、何時頃になるかは不明です。

詳細はあさイチのホームページをご覧ください。 http://www.nhk.or.jp/asaichi/index.html

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2012年5月28日 (月)

メディア掲載情報



お陰様で『アスペルガーの館』、発売以来あちこちでご紹介いただいております。

ありがとうございます!

 

メディア関係では

 

4月8日は朝日新聞埼玉版に記事を掲載していただきました。


 

今日発売のAERAにもインタビュー及び『アスペルガーの館』の紹介記事が掲載されています。

「アスペルガー同士の夫婦が暮らす家」というタイトルです。詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.aera-net.jp/latest/

 

上の2つは取材でしたが、4月17日の東京新聞「医療クリップ」というコーナーにも紹介記事を、4月22日の毎日新聞には広告を掲載していただきました。

 

他にも情報がありましたら教えていただきますよう、お願いいたします。

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2012年3月25日 (日)

新刊のお知らせ

以前から少しずつブログでも予告していた新刊ですが、いよいよ来月の自閉症啓発デー、発達障害啓発週間に合わせて講談社から刊行することになりました。

タイトルは担当編集者と色々話しあった結果、彼女から提案されたのは「アスペルガーの館」。夫が作り、現在私も管理に加わっているサイトと同じものです。私たち夫婦が出会ったきっかけにもなったサイトでもあります。実際二人が住んでいる家(館)や世界へようこそ、という意味合いも兼ねています。

内容は療育を受けて育った子どもの頃、支援者を目指して国リハ学院へ進学した青年期、そして夫との出会いを経て就労・結婚という成人期のテーマにどう対応してきたか、どう感じたかについて書きました。

最後は夫からひとことコメントも。14年一緒に暮らしていますが、「こんなこと思っていたのか!」と感じることもありました。まだまだお互い知らないことも多いようです。

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2012年3月 2日 (金)

2月は逃げ…

「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」というようにあっという間に1年の1/6が過ぎてしまいました。

本の作業はボチボチという感じで進んでいます。詳細についてはもう少しお待ちください。

2月で印象深かったのは「ウメサオタダオ展」に行ったこと。高校時代から「知的生産の技術」「モゴール族探検記」を愛読していた者としてぜひ行きたかったので、ポンと空いた17日の午後勇んで行ってきました。

自筆の京大式カードやタイプライター、フィールドワークのノートやカメラといった生前使われていたものが展示されていて「おお!」と感激したと同時に梅棹氏の情報整理術の先見の明には改めて驚かされました。

PC時代になった今、ますます求められている方法ですし、PCだから当時よりももっと便利かつ楽にできることが増えているので上手に活用していきたいと強く思いました。

今回行ってみて初めて梅棹氏が女性がもっと社会進出するべきだと主張し、奥様が家事をしやすいよう家の中を整理したり、家電製品を購入していたという話を知ってますます興味がわきました。女性が社会進出する重要性を見抜いていたのに当時の社会が追いつかなかったのは本当に残念な話です。

この日会場ではウメサオタダオ流に未来館探検をするワークショップも開催され、参加してきました。情報をカードに分けて書くことで後から組み合わせしやすくなり、そこから思いがけない話がふくらんでいくのは興味深かったです。

そんなこんなで大興奮の半日でした。高校時代に夢中になった頃のことを思い出して懐かしくもあり、文筆家として大先輩の極意を見せてもらった感じで、今後もっと意識して私なりの知的生産の技術を磨かねばと決意新たに帰宅しました。

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2012年1月15日 (日)

今年もよろしくお願いします

新しい年になってもなかなかブログが更新できずにいました。

フィンランド研修のこともあと1つくらいは記事をアップしようとすこしずつ書いています。

今年はいよいよ本が出る予定です。どんな本か?というと夫とのことが中心になります。現在手直し中なので、詳細が決まったらまたお知らせいたします。

昨日は今年最初の医療コーチング研究会でした。この会では1月のコーチングセッションで毎年今年も目標をテーマにしています。

今年は去年やり残した本を作ること、ボイスマネージメントについての新しいコンテンツを作ることなどを優先的にやっていけたらと思っていますが、どうなることやら…。

去年を振り返ってみると震災や原発事故もあって精神的に落ち着かなかったです。父の実家の村が計画的避難区域に指定され、自分のルーツである場所が簡単には行けない場所になってしまったこともショックでした。

とは言え福島の音訳関係団体からお招きいただいて研修をさせていただいたり、山形の自閉症関係の講演会でお話させていただいたりと仕事で東北へ行く機会ももらえてと嬉しいこともありました。

今年もぼちぼちマイペースに自分のできることをやろうと思っています。

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2011年8月23日 (火)

フィンランド特別支援教育視察(その4)

フィンランド特別支援教育視察(その4)
フィンランド特別支援教育視察(その4)
ユバスキュラの学校視察2日目。この日も午前中は3グループに分かれての視察でした。

他のグループは中学校でしたが、私が出かけたのは移民の生徒が多い小学校。相談業務をしていても最近国際結婚や外国籍のお子さんと会うことが出てきたため、フィンランドではどのような対応をしているか知りたくてこちらの学校を選びました。

この学校は8時から授業ということで9時前に伺ったら早速校長先生と授業アシスタント(フィンランドでは教職を持っていないけど専門のトレーニングを受けた人がアシスタントとして授業などに入ることがよくあります)が出迎えてくれました。
校長先生はスーツがよくお似合いの優しそうな方で、アシスタントはスウェーデン語のスタッフとして入っているそうです。

今回も校長先生による学校紹介から。最初の小学校でもそうでしたが、学校の指導方針や教育方針を説明し、そして学校の特色を話してくれます。フィンランドではco-operation(協調、協力)を重要な項目として位置づけているそうです。

またこちらの学校ではpoliteness(礼儀正しさ)も教育方針として掲げていました。フィンランドでは学校へ入る前に1年間プレスクールという小学校の準備教育を行う過程に児童の97%が通うこともあり、就学直後でも落ち着いて子どもたちが授業を受けているのが印象的でした。先生と生徒という関係をあらかじめ作ることでより教育がスムーズに行くシステムなのかもしれないと感じました。

他の学校へ行っても感じたのは子どもたちが大人に対して礼儀正しいこと。その分大人に対して無邪気な行動をすることが少ないとも思いました。同行した先生の中にはマジックなどを見せても子どもたちが引いてしまい、「子どもたちがこちらに反応してくれないー」と嘆いていた方も。

とは言え校長先生が子どもたちにちょっかいを出すとはにかみながらも嬉しそうにしていたり、休み時間などにディアボロでの技を決めてこちらが拍手すると次々と他の子どもたちも技を見せてくれるといった子どもらしい反応もあり、この辺りは一般家庭に遊びに行ったりするとまた変わるのかもしれません。

中学校へ行った人に聞くとやはり思春期になるせいか、生徒たちもおしゃべりが多くなって先生の言うことをすぐには聞かなくなるといった変化はあるそうです。休み時間もずっと外でおしゃべりしているそうですが、授業で課題になると皆静かになって集中していたとのことでした。

元々フィンランドは恥ずかしがり屋が多いということもあり(だから携帯電話が普及したんだ、というジョークもあるほど)、皆さん話しかけるととても親切に対応してくれますが、話しかけるまではお互いはにかんでいる状態。日本人とそんなところは共通点があり、親しみを持てました。

先生方は皆さんとても丁寧に対応して下さり、授業の教材などを見せてくれたり、子ども達に質問をさせたりと至れり尽くせりでした。先生方は皆さん英語が話せるので(フィンランドでは小学校3年生から英語を学ぶのだそうです)これはやはりメリットが大きいです。こちらも久しぶりに英語をずっと話す事になり、必死に思い出しながらやり取りしました。

あちこち案内してもらいましたが、私が印象的だったのは学校内の図書室でした。フィンランドでは読書教育も盛んだそうで、市の図書館司書が課題図書を選んで下さり、必ず年間6冊は読むことになっているとのことです。本が好きな子はさらにもっと読んでも構わないということで、たくさん読むと上位のお子さんは表彰されるのだそうです。

学校の図書室は子ども達に開放されていて本を借りることも積極的に推奨しているそうです。市の図書館とはオンラインで繋がっており、本を取り寄せることもできるとのことでした。フィンランドの教育では討論も大きな役割を果たしているそうなので、それを読書が下支えしている面もあるのかもしれません。

この日のお昼も学校の給食をご馳走になりました。校長先生や案内してくれた先生も同席したので、学校の様子などを食べながらあれこれ質問しました。P1000455

午後はユバスキュラ大学で講義。市の教育委員会の方などがいらして教育方針や特別支援教育の変遷などを話してくれました。フィンランドではインクルージョン(統合教育)について熱心に取り組んでおり、その一貫としてできるだけ地元の学校へ通うという流れになっているそうです。普通学級の子ども達ともできるだけ交流できるような配慮しているものの、特別支援クラスの固定級に在籍しているお子さんもいるし、色々な問題がある場合は特別支援学校という選択肢もあるとか。

PISAについての話もその後担当者から講義がありましたが、できるだけ落ちこぼれを作らない、学校間の差を作らない(=どこでも同じレベルの教育を受けられる)、成績上位の子と下位の子の学力の差を減らすことがフィンランドの成績の良さにつながっている、という話でした。

これは日本の流れとは正反対の動きで興味深かったです。とは言っても教員採用においては地域差があるのが現状で教育大があるユバスキュラ市は希望者が多く、ラップランドやフィンランドの中では治安の悪いヘルシンキの学校は希望者が少ないそうです。

その後は大学院の学生が最近問題になっているという怠学に関する話をしてくれました。フィンランドでは親は子どもを学校へ通わせる義務があるそうですが、それでも一定数の子どもたちが学校へ行かなくなることがあり、その中には特別支援の対象になっているお子さんもいるそうです。

フィンランドの場合は学校卒業後の職業指導などとも絡めてどうフォローしていくかという視点も怠学支援の中に入っており、「できるだけどこかに所属する」ことを念頭においた支援を意識している事がよく分かりました。

たくさん勉強した後は幾つかのグループに分かれて外に夕飯を食べに出かけました。ユバスキュラは大学町ということで若者が多く、バーやカフェでは大勢の若者がビールを飲みながらおしゃべりしていました。私たちはサーモンやスープなどをいただきましたが、他のグループはトナカイ肉にチャレンジしたとのこと。味付けはシンプルで乳製品が多めですが、比較的日本人の口には合っています。

フィンランドは消費税が高いこともあり(なんと22%。食品はもう少し低いです)、食べ物も野菜類は輸入しているものも多いため物価は日本に比べると高めですが量は多いので何人かで取り分けると色々食べられます。パンは食事を頼むとサービスで持ってきてくれます。ライ麦パンなど黒パンの種類が豊富です。

夕飯後はユバスキュラ大のKuorelahti先生と前日訪れた学校の副校長をされている奥様が来てくださったので、バーに集まって懇談会。講義ではよく分からなかった日本との違いを聞くことができました。

翌日は昔首都だったトゥルクへ向かい、そちらの特別支援学校へ見学です。

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2011年8月22日 (月)

フィンランド特別支援教育視察(その3)

フィンランド特別支援教育視察(その3)
いよいよ22日から特別支援教育視察スタートです。午前中は3グループに分かれてユバスキュラ市内の小学校へ出かけました。

私が選んだのは地域の公立小学校。ユバスキュラ大学の先生の奥様が副校長をされている学校だそうです。学校へ到着すると外には大勢の子供達が遊んでいました。9時までは校舎内に入れないそうで、私たちも外で待っていました。

9時になるとみんな整然と列を作ってあっという間に校舎の中へ。私たちもスタッフの出迎えを受けて早速職員室(と言ってもラウンジのような感じの部屋)へ案内されました。

職員室では校長先生(40代くらいの若い先生で、Tシャツ+ジーパンというラフな格好)からフィンランドの教育カリキュラムや訪問先の小学校の紹介を英文パワーポイントの資料+英語で説明してもらいました(英語の先生が同行していたので通訳つき)。

その後小学校の教室での授業見学。スマートボードなどを使った小学校4年生の算数の授業や木工の授業(小学校3年生から自国の産業の基盤となる木工とテキスタイルの授業が必修なのだそうです)、小学校2年生の授業を見せてもらってから給食をご馳走になりました。

校舎が建て替えられたばかりとのことでどこもとてもきれい。教室は白が基調ですが、ランチルームはオレンジや青といった鮮やかな色、廊下もきれいな水色になっていて分かりやすいしデザインもおしゃれだな、と思いました。

個人的にはスマートボードはとてもいい視覚支援になると思いました。まだ全校に導入されているわけではないようですが、先生が記入したのと同じようにノートに書くことが見るだけで分かります。先生方もまだ操作などに慣れていないということでしたが、元々IT推進国ということで私から見ると皆さん普通にPCを操作し、色々工夫されている感じがしました。

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教科書もヒントが隠されていて自分で考えて解くことができるようになっていました。これも日本の教科書と違っていて面白かったです。

何よりも羨ましかったのが通常級の中に特別支援の先生が入って担任と2人で授業をしていること。見学したクラスにも何人か支援を受けている子どもがいたそうですが、フォローしながら授業が進んでいました(とは言え何人か授業ではわかりきっていないお子さんもいたようですが…)。

クラスの人数も22〜25人前後と日本に比べたらずっと少ないし、机も大きくて使いやすそうでした。姪っ子の学校公開でも随分私の頃より教室にゆとりがあっていいなぁ、と思いましたがさらにゆったり。スペースの余裕って大事だな、と改めて感じました。

見学後職員室に戻り、最初に見学に入ったクラスの担任と案内をしてくれた副校長(特別支援担当でかつ、大学の先生の奥様)が補足説明や質疑応答をしてくださいました。

午後はユバスキュラ大学へ行って教員養成課程担当の先生からフィンランドの教育カリキュラムや教員養成についての講義を受けました。

フィンランドではインクルージョン教育が進められており、できるだけ特別支援教育を通常クラスの中で行うよう配慮されています。もちろん個別指導が必要なお子さん向けの教室もあり、授業によっては別教室で授業を受けることもあるそうです。

ただし、日本でいう特別支援教育とは違い、ある単元でもつまづきでも状況に応じて対応するということでした。フィンランドには学習塾がないそうなので日本でなら学習塾が行うことも学校で、ということのようです。

特別支援学級で授業を受けるお子さんもできるだけ地域の小学校へ通うような動きになっているそうですが、知的な問題が大きなケースの場合などは特別支援学校へ通うことも。

当然どこの学校へ行くか、個別指導を受けるかなどは親御さんの許可は得るそうですが、何よりも心がけているのはお子さんの事情に合わせて柔軟な対応ということでなんとも羨ましいシステムでした。

教員養成についても特別支援教育の先生になるには一般の教員免許を取得後(フィンランドの場合教員になるには修士号を持っていることが必須です)数年は現場で経験を積んでから大学院でさらにトレーニングを受けるのだそうです。

そして校長先生も現場経験のある人が大学院で1年間リーダーシップ研修などの校長先生向けのトレーニングを受けてなるそうで、中には30代で校長になる人も。採用権も学校にあるため、学校の自由度は日本に比べてかなり高いとのことでした。とにかく教員が決めることが多い分責任も重大ですが、教師の質を保つ養成カリキュラムに加えて親御さんや地域の理解に支えられている印象を持ちました。

医療関係なども少し聞いてみると健診システムも日本とは随分違い、個別対応が基本だそうです。早期発見・早期療育の考えもかなり根付いていますし、連携に関しては学校にいるソーシャルワーカーやスクールカウンセラーといった専門職の役割も大きいようでした。

医療現場で働いていた言語聴覚士が私だけだったので、個別に聞ける時に少しSTについて聞いてみると、フィンランドではSTの養成校がヘルシンキとオウルの2箇所だけで、人数も約1000人ほどしかいないとのことでした。これだけ聞くと少ないですが、フィンランドの人口は500万人ほどなので、人口比で考えると日本の方がまだまだ割合としては少ないのが現状です。現地の先生方も「まだ人数が足りない」という認識でしたから今後人材養成などが問題なのは日本と同じようでした。

特別支援教育に携わるSTについて聞いてみたら病院や児童センター(日本だと児童相談所が近い)にはいるが、どちらかというと就学前のケースや重度のお子さんを見る、というイメージだそうです。というのもLanguage Teacherという専門職が学校にいるため、軽度の場合はその方が対応するのだとか。

ここまで聞くと羨ましいとつい思ってしまいますが、ユバスキュラ大の先生も「これをそのまま日本で導入するのは難しい。何しろ人口が日本は多いから、これだけのことをやるのは大変ではないか」という話に。

逆に考えれば日本の場合、これだけの人口の子どもたちに一定のレベルを保てるだけの教育ができるというのはすごいことなのかな、とも。ただかつての自分のような規格外の子どもたちにもう少しやさしい教育体制が作れないものか、とフィンランドで改めて感じながら現地の先生や同行した先生方と話をしていました。

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2011年8月21日 (日)

フィンランド特別支援教育視察(その2)

フィンランド特別支援教育視察(その2)
翌日は約300キロの道のりを北上し、いよいよ視察先のユバスキュラ市へ向かいました。フィンランドは有料道路がないそうで、自動車専用道路が市と市を結んでいる感じ。その間はむき出しの岩盤と草木の風景がずっと続いています。あまり変化がない道をずっと行くので途中先生の一人がクイズを出してくれましたが、それ以外の時間はiPadの電子書籍を読んだり寝ていました。

ユバスキュラへ入る前のドライブインで昼食をとり、その後ユバスキュラ市内のホテルへ。午後は自由時間だったため、6人ほどで近くの丘へ行って市内を一望できるタワーに登ってからユバスキュラ大で研究されていた牟田先生から教わった場所でベリー摘み(フィンランドでは法律で所有者じゃなくても森に入ったりベリーを摘んで食べる権利が保証されています)をし、その後湖の周りを一周しました。20110821web_3

夜はディナークルーズということで一周した湖と、運河で結ばれている他の湖なども回る船に乗り、食事をしながらフィンランドの風景を堪能。テレビで見ていましたが、本当に湖の周りにボートが停泊し、サマーハウスやサウナ小屋が点在していて「こうやって自然を楽しめる生活って羨ましい」と思いながら景色を見ていました。

翌日からいよいよ旅の目的、視察研修が始まります。

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