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2007年6月23日 (土)

声を使う仕事の人のためのボイスマネージメント講座III-1

今日は今年3回目の「声を使う仕事の人のためのボイスマネージメント講座(全2回)」の第一回。場所も前回と同じく有楽町の東京国際フォーラムで行いました。

今回も様々な声の悩みをお持ちの方が参加されたのですが、やはり話を聞いてみると皆さん声について関心はとても高いです。特にコーチなど電話で行う仕事をしている方は声が相手に影響を与える力を持っていることをよく知っています。そして声について「どこかうまく行っていないんだよなぁ…」と思っていたり、他人から指摘されたという人も少なからずいます。

毎回必ずと言っていいほど聞くのが「長年悩んできたことの原因が分かってすっきりした」という声です。結構学校の先生や職場の人など周囲の人に声のことで色々言われてずっとコンプレックスだったというのは意外に多いと私は個人的に感じています。

問題は「どういう原因でその状態になっているのか」「どうしたらそれが改善されるのか」ということを教えてくれる人がほとんどいない、ということです。指摘するだけならともかく、中には間違った評価や対応の仕方を言われてしまった人もいます。

つまり声に関して言えばほとんどの人がコーチングでいう現状把握と目標の明確化が全くと言っていいほどできていないのです。声というのは無意識のうちに出していることが多いため、どういう状態で話しているのがいいのかよく分らないものです。そしていい声というのは人の数だけありますから、その人に合った声を探っていく必要があります。つまりテーラーメードなんですね。

本来なら子どものうちに話し方などの練習をしたり、話し方の癖があったらそれを治す機会があるといいのですが、一般的な生活を送っていれば私のような職業の人を知らないし、どうやったら出会えるかも分からないのが現状です。小学校などに「ことばの教室」があっても必ずしも担当者が知識があるとは限らないというのが今の日本の状況です。まして今大人になっている人たちが子どもの頃にはそんな教室は今より少なかったのですからチャンスは今よりもずっとなかったので、仕方ないと言われればそれまでなのかもしれません。

そしてもう1つの問題として知識がある人に会えてもその人が一般の人に分かるようにかみ砕いて説明したり、原理を分かりやすく解説できることが意外と難しいということが挙げられます。実際言語聴覚士関係の学会予稿集などを読んでいると「これだけ有益な情報があるし、みんな熱心に臨床に取り組んでいる。でも全然それが世の中に広まっていないってどういうことなのだろう?」と疑問に思うのですが、よく考えてみるとその予稿集をそのまま見せても大抵の人は何が書かれているのか分からないでしょうし、どの位価値があるか見当もつかないのが現状でしょう。

そういう意味ではこの講座は私にとってはチャレンジ的な要素があります。医療的な知識をどこまでかみ砕くといいのか、どうやったら参加者に納得してもらえる説明ができるのか、どのようにしたら自分の声をよりイメージしやすくなるのか、トレーニングにどのような要素を取り入れるとモチベーションが上がるのか等々…。

何しろ手本となるものが少なくて自分で考えなければならないことがたくさんあるので大変なのですが、自分で作り上げていく楽しさもありますし、参加者の方からフィードバックがあると「やってよかった!」と思えるのでより理解してもらえるためあれこれ工夫を考えることができるのでしょう。

最近「私がやりたいことって何だろう?」と考える機会があったのですが、このように「私が経験してきた医療現場の世界とそれ以外の世界をつなげる仕事」がしたいのだと分かってきました。これからはそのビジョンを大切にしつつ楽しみながら仕事ができるといいな、と考えています。

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