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2011年5月

2011年5月25日 (水)

『発達障害 母たちの奮闘記』

以前紹介した山下さんの本の続編ができた、ということで担当編集の方から送っていただきました。先月発売だそうです(前作の紹介記事はこちらhttp://coach-murakami.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/post-bc65.html)。

今回は親御さんたちのインタビューによる育児記録です。色々苦労されてきたことはもちろん、育児の中での喜びも綴られています。私の母はさらに10年ほど前に私を育てていましたから、なお一層風当たりが強かったという話も聞いています。

A学院に進めたことで子どもたちも親も多くのことを学び、次のステップへ歩めたこともこの中では大きな役割として描かれています。補習校などで発達障害のお子さんの受け入れが進んできていますが、まだまだ試行錯誤が続いている現状を考えると参考になることもたくさん書かれていると思いました。

一方で卒業後の進路についてはなかなか大変な現実もあり、就労後は親の負担が増大している事も分かります。親の亡き後どう支援していくかはこれからの課題になるでしょう。これは発達障害に限らず他の障害についても問題になっていることです。

また、改めて感じたのは私の母は1970年代当時としては珍しく自閉症の対応について専門家からアドバイスされましたし、自分でもかなり調べていました。これに関しては私の本を編集している編集者たちも「執念だね」と驚嘆するほどです。この辺りがこの本に載っているお母さん達との違いですし、その違いは何から出たのかはもう少し私自身の問題として考える必要があると思いました。

今後はますます療育を受けて育つ子どもたちが増えていきます。その子どもたちが大人になった時色々な疑問に答えられるように自分の中でも整理したいと思うのです。

そして自立とはなんなのだろうかとも感じました。自立へ向かう道は私と夫では全然異なりましたし、本来はそうあるべきなのです。今は制度が整ってきた反面、脇道や寄り道しづらいことも増えているのではないか、とも危惧しています。

青年期以降の支援を考える上でとてもいい提言を含んだ本だと思いました。読むと著者だからこそここまで親御さんたちの話を聞き出せたのかな、と思うこともあり、一読をおすすめします。

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